ES対策実践講座

朝日新聞presents あさがくナビ就職支援セミナー seminar02 ES対策実践講座

#1 ESってそもそもなんだ?

就職活動が本格化しています。

最初にみなさんに立ちはだかる関門は「エントリーシート(ES)」でしょう。

ESとは、そもそも企業が採用選考に使う応募書類のこと。

氏名、住所、大学・学部・学科名など基本的な情報はもちろん、「自己PR」「志望動機」などに大きなスペースが割かれているのが

特徴です。

定番の記入項目以外に、各社が独自にさまざまな質問を設けているのは、学生の個性や志望の本気度を測るためです。

ESの意味

企業にとっては・・・
  • 選考書類 → 面接に呼ぶ学生を選抜する
  • 面接の時に使う唯一の資料
就活生にとっては・・・
  • 採用選考の第一関門
  • 自分の魅力をPRするための企画書
  • その後の面接にもついて回る資料

ということになります。

ESで質問される鉄板の三大テーマは、
①「自己PR」
②「学生時代に力を入れたこと」(通称・ガクチカ)
③「志望動機」
です。

その他のバージョンの質問もたくさんあります。
ですが、ほとんどがこの三大テーマの変化球です。
まず三大テーマで書く内容をしっかり固めれば、たいていの質問に対応できるでしょう。
では、実際のESで、過去にどんな質問が出たのか例を見てみましょう。

①「自己PR」に関する質問

  • 「これだけは誰にも負けない、というあなたの強みは何ですか」(商社)
  • 「あなたを表すキャッチコピーと、それがよくわかるエピソードを教えてください」(食品メーカー)
  • 「あなたは一言で言うと何のエキスパートですか?3つキーワードを挙げ、各100字以内で経験を交えながら具体的に説明してください」(広告)
  • 「あなた自身の好きなところと、好きでないところは何ですか?」(新聞社)

「自己PR」の肝は、ずばり、現在のあなたがどんな人物か、どんな資質や強みを持っているかです。
いくら「私は積極的な人間です!」「行動力があります!」といっても、きちんとした根拠がないと読み手は信じてくれないでしょう。
必ず根拠になる具体的なエピソードを入れるようにしてください。

②「ガクチカ」に関する質問

  • 「『学生時代に力を入れたこと』を中心に、自己PRをしてください」(鉄道会社)
  • 「あなたがここ2~3年で何かに挑戦し、成果を上げたことと、そのためにとった行動について聞かせてください」(化粧品メーカー)
  • 「大学時代にのめり込んだことを、具体的なエピソードを盛り込みながら紹介してください」(出版社)

企業が最も知りたがることは、あなたが今まで何をしてきた人なのかということです。
なぜなら、現在のあなたの人柄や強みは、過去の経験によって築かれてきたものだからです。
過去の経験を証拠として具体的に伝え、読み手を納得させなくてはなりません。それがこの「ガクチカ」です。

③「志望動機」に関する質問

  • 「当社に関心を持った理由を書いてください」(商社)
  • 「弊社だからこそ、あなたが実現したいことは何ですか」(鉄道会社)
  • 「弊社のリソースを活用して、あなたが新しいプロジェクトを立ち上げる場合、そのアイデアを自由な発想で記入してください」(電機メーカー)

もしあなたが入社したら、どんな分野で企業に貢献できそうでしょうか。

そんな未来のビジョンを伝えるのが、この「志望動機」です。

根拠と結びついていない夢は単なる絵空事に見えてしまいます。過去の経験や現在持っている知識を元に書いてください。

企業によっては、かなり難易度の高い質問もしてきます。
「どれだけ本気なのか」が試されているのです。

このように自分の過去・現在・未来を意識しながら書くと、軸が一本に定まって説得力のあるESが書けます。(三大テーマのさらに

詳しい対策については、#3#4#5で後述します)。

とにかく大事なことは、ESの全ての記入欄が「自分を売り込む」ための宣伝スペースだということ。そう肝に銘じて全力で書いてください。