ES対策実践講座

ではさっそく、ES文章の具体例を見てみましょう。
こんな自己PR、あなたなら100点満点中、何点つけますか?
~「自己PR」の例~
私は粘り強い性格です。
何事もあきらめることなく、どんな逆境にあっても、最後まで頑張り続ける自信があります。
勉強と部活の両立に悩みながらも、中学時代から熱心に部活に取り組んできました。
大学に入ってからは、アルバイトにも真剣に取り組んできました。
ときどきしんどいこともあり、くじけそうになることも何度かありましたが、中学時代からの部活で鍛えた根性で、何事も最後まで
やり抜くことができると思っています。まさに「継続は力なり」です。
この力をぜひ御社で発揮したいと考えています。
なるほど、部活に勉強にアルバイトに、いろいろ頑張った人だな、とわかりますね。
でも最大の欠点は「具体的なデータ」が全くといっていいほど入っていないことです。何の部活、何のアルバイトをやったのかさえわかりません。
また部活やアルバイトを「どのように頑張った」のかが見えません。
「なぜ粘り強い性格と言えるのか」
「何をどう頑張ったのか」
「部活と勉強の両立のためにどんな工夫をしたのか」
「結果はどうだったか」
「自分自身はどう成長したのか」
・・・そういう切り口から、もっと詳しく伝えてほしいのです。
それぞれの項目を深掘りし、情報を補って書き直してみるとこうなりました。
~「自己PR」 修正例~
私は何事もあきらめず、工夫して乗り越えます。
中学からテニスを続けています。
体力をつけるため毎日、家で1時間走り込み、入浴時に試合のイメージトレーニングを10分間行うようにしました。その結果、高2で部員40人中6人のレギュラーになりました。
宿題を早くすませて学習時間を毎日2時間確保し、学年で20番以内に入りました。
今はカフェでアルバイトをしています。工夫して「本日のおすすめ」をシェフと相談して作りました。
売り上げが1.5倍になり、アルバイト統括を任されるようになりました。
今も走り込みを続けています。粘りと体力には自信があります。
いかがでしょうか。
赤字で示した具体的なデータが入ると、だいぶ説得力のあるストーリーになると思いませんか。
「自己PR」を具体的に掘り下げていくと、この例のように限りなく「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」に近づいてくるはずです。
それでOKです。
「ガクチカ」の欄では、あなたの強みを証明できる別の話を書けばいいのです。
この自己PRは、部活・勉強・アルバイトと、頑張ったことを3本柱で提示しています。
複数の情報をアピールしたい場合は、読みやすくするために、「見出し」を入れたり「箇条書き」にしたりしてもよいでしょう。
~見出しを入れ、箇条書きにした例~
何事もあきらめず、工夫と努力で乗り越えます
(カフェの売り上げ1.5倍、高2でテニスのレギュラーに)
①高校ではテニス部。毎日1時間走り込み、入浴中に毎日10分のイメージトレーニングを欠かしませんでした(高2で40人中6人のレギュラーに)
②自主学習時間を毎日2時間確保しました(学年で20番以内の成績)。
③大学ではカフェでアルバイト。「本日のおすすめ」をシェフと相談し、売り上げが1.5倍に。アルバイト統括を任されました。
今も走り込みを続けています。粘りと体力には自信があります。
貴社の営業部門で必ずお役に立てると思います。
毎回、必ずしもこうする必要はありません。
こっちの方が効果的だと思った場合はぜひやってみてください。
#3 ESの鉄板①「自己PR」の実例