ES対策実践講座

朝日新聞presents あさがくナビ就職支援セミナー seminar02 ES対策実践講座

#4 ESの鉄板②「学生時代に力を入れたこと」の実例

学生時代に力を入れたこと」で取り上げる話題は、サークル、部活動、アルバイト、ボランティアなど、あなたが本気で頑張ったことなら何でもOKです。

学生の本分は勉強ですから、今まで大学で学んだことや研究テーマでももちろんOK。
実は、勉強について書く人は(残念ながら)あまり多くはないので、むしろ積極的にアピールした方がいいと思います。

さっそく実例を見てみましょう。

~「学生時代に力を入れたこと」 実例~

大学1年からファストフード店でのアルバイトを続けてきました。

大学3年の5月、店の売り上げが全店舗中最下位に落ち、悔しい思いをしました。

一番大きな原因として、新人が増えたことで店の回転率が下がったことが考えられました。

そこで私は、店長や他のスタッフにも働きかけ、新人教育の改善や、新人が先輩に相談しやすい雰囲気作りなどに取り組むことにしました。

結果、売り上げを回復することができました。この経験を通して、具体的に行動し、環境改善することで、目標を達成することができると学びました。

前回の「自己PR」の例よりは、具体的に書かれていますね。

アルバイト先のファストフード店で、最下位だった売り上げを回復させたことがわかります。

 せっかくなので、具体的なデータをさらに入れてみましょう。

たとえば、

「どんな店で働いたのか?」

「全店舗といっても何店舗あるのか?」

「なぜ売り上げが最下位まで落ちたのか?」

「どのぐらいの期間で、どれだけ売り上げを回復させたのか?」

「その結果どんなことが起きたのか?」

などなど、深掘りできるポイントはたくさんあります。

自分がアルバイトで課題や困難にどう立ち向かい、どう試行錯誤して解決したのか、その結果、自分や周りの人がどうなったのか・・・普段そこまでいちいち細かく考えていないかもしれませんね。

でも、アルバイトだって、問題解決のために試行錯誤の連続だったはず。

過去を振り返って、困難を乗り越えた経験があれば、プロセスを客観的に具体的に書いてください。

~「学生時代に力を入れたこと」修正例~

店長を動かし、新人教育を改革(売上20%増)

大学1年からハンバーガー店でアルバイトをしています。

大学3年の5月、店の売り上げが系列130店中最下位に落ちました。海外留学などで、学生アルバイトの退職が続き、半数が新人になったのが要因でした。

注文をさばくのが遅く、回転率が下がったのです。

店長に働きかけ、時間効率を意識して動く新人教育をしてもらう一方、新人を懇親会へ誘い、ベテランたちとの意思疎通を図りました。

売り上げは半年で20%伸び、53位に回復しました。店長には「君のおかげ」と感謝されました。

主体的に行動することの大切さを再確認しました。

いかがですか?

より具体的なストーリーになりましたよね。
「売り上げが落ちて、130店舗中最下位だったのが、半年で53位まで回復した」とあれば、「なるほどそれはすごい!」となります。
「頑張りました」といちいち書かなくても「頑張った」ことが十分、読み手に伝わるのです。

具体的なストーリーで書くと、「つい文が長くなって書ききれない」という悩みが出てきます。

そんなときは、最も印象的な出来事だけにして、データを厳選してください。

ESは、言うなればあなたを宣伝する「映画の予告編」のようなもの。

予告編はインパクトのあるシーンとキャッチコピーが勝負。さらに詳しい本編は、次の面接で語ればいいのです。

「これなら本編が見たい」と担当者に思わせるような、ぎゅっと凝縮された予告編を書いてください。