時事から学ぶ業界研究

朝日新聞presents あさがくナビ就職支援セミナー seminar01 時事から学ぶ業界研究

#5 新聞で業界研究 7つのポイント③ポイント⑥ 採用HPでは対応できない「課題指摘」

  • 面接でよく聞かれる「当社の課題は?」「当社が他社との 競争に勝つには?」
  • ところが…企業のHPには「いい話」しか載っていない
  • 新聞記事には、業績の悪化、戦略の失敗、不祥事などの 「悪い話」も載る

一般紙の企業ニュースには、企業が発信するホームページや広告との決定的な違いがあります。

企業のためではなく、読者のために情報を発信している点です。

読者にとって必要か、役に立つかが、記事の掲載基準です。このため企業にとって不利益な事実も報じますし、問題点や課題があれば指摘し批判もします。

面接では「当社の課題は?」「どうしたらいいと思いますか?」など、問題点や解決策について意見を求められることもよくあります。企業の採用ホームページには基本的には「いい話」しか載っていないので、こうした質問には新聞を読んでいないと対応できません。

新聞で企業が抱える課題や問題点を指摘する記事を見つけたら、中身を把握したうえで、どうしたらいいか、自分なりに考えておくことが大切です。

新聞には、いいニュースも悪いニュースも載ります。不祥事、赤字転落、破綻など、企業にとっては不都合なこともニュースになります。悪いニュースは、就活の企業研究ではどう捉えればいいのでしょうか。

問題を報じる記事からは、その企業の風土や社風、働きやすさ(働きにくさ)などを感じ取れることがあります。同業他社はどうなのか、OB・OG訪問などの際に確認しみましょう。

問題が生じたとはいえ、企業には優れたところもたくさんあります。志望する人は、問題点のほか、その後の改善への取り組みを見極めましょう。そのうえで、「なぜこの厳しい時期にあえて志望するのか」をしっかり考えることが大事です。これが志望動機を深める材料にもなります。

人だって企業だって、失敗することはあります。問題があった企業を、それでも志望するからには、新聞記事で問題点や課題、その後の動きをしっかり把握しておくことがとても大切なのです。