ES対策実践講座

朝日新聞presents あさがくナビ就職支援セミナー seminar02 面接対策実践講座

面接スタイル別対策のポイント

面接は、1人ずつ部屋に呼ばれる個人面接だけでなく、グループ(集団)で行われることも頻繁にあります。
特に選考の初期段階で採用される「グループ面接(集団面接)」と「グループディスカッション(GD)」について、注意点をお伝えします。

グループ面接(集団面接)のポイント
学生5人vs.面接担当者3人など、複数の学生が同時に呼ばれ、順番に質問されるスタイル。
企業にとっては、一度に大勢を比べながら選考できるというメリットがありますが、学生にとっては1人当たりの持ち時間が少なくなるので、注意が必要です。
個人面談の時よりもさらに短く端的にまとめて話すようにしましょう。
一つの話題につき長くても1分以内で。ダラダラ長く話すと、他の人の持ち時間を奪うことになります。
他の学生の質疑中も、姿勢を正して、やりとりをしっかり聞いてください。
他の人のすごい話が出ると、つい自分と比べてしまいますが、ひるむ必要はありません。
あなたなりの個性で勝負してください。

グループ面接の注意点

  • 1人当たりの持ち時間が短いことを意識
  • 1つの話題は1分以内で。ダラダラ話さない
  • 他の人のやりとりもきちんと聞く
  • 他の人のすごい話にひるまない

グループディスカッション(GD)のポイント
 グループ面接と同様、複数の学生が同時に呼ばれます。
学生同士で何らかのディスカッション(議論)をする点が、グループ面接と大きく違います。
企業側にとっては、チームでの作業能力、コミュニケーション能力の差を見分けられるというメリットがあります。
学生側は、知らない人たちと初対面でいきなり議論をしなければならないので、度胸と慣れが必要です。

GDのパターンは、主に3つあります。

1.自由討論方式
与えられた一つのテーマについて自由に議論。
「賛否」や「是非」を問う場合も。
例)「私たちは何のために働くのか」「理想の上司とは」「お菓子とは何か」「中学受験の是非」……など、答えが一つではないテーマが選ばれる。

2.グループワーク方式
グループに一つのミッションが与えられ、それを達成する方法を話し合う。
例)「ファミレスをどこに新規出店するか」「居酒屋に対するビールの販促戦略を考えよ」「大学に新しい学食を作りたい。学生だけでなくサラリーマンやOLも取り込むにはどのような食堂がよいか」……など。
時間内で一定の結論を出さなくてはならない。

3.ディベート方式
学生が2チームに分かれ、それぞれの立場(賛否)を設定して議論する。
例)「原発ゼロに賛成か反対か」「終身雇用制度に賛成か反対か」「サマータイム制導入に賛成か反対か」……など。
賛否が分かれやすい時事ネタが選ばれることがよくあるので、日頃から新聞などをチェックし情報感度を磨いておくこと。

GDの進め方の注意点
議論を始める前に、グループ内で役割分担を決めましょう。(司会、書記、タイムキーパーなど)。
司会役は発言機会が多いので、最も目立ちます。
ただし目立つからといって、必ずしも有利とは限りません。
司会は「議論を効率よく進める」「話が横道にそれたら元に戻す」「発言してない人にも配慮する」などの気配りが必要。
自信がない人が無理にやっても悪いところが目立ち、かえって不利になります。得意だと思うならば、ぜひ勇気を出して立候補してください。
企業は、いろんなタイプの人材を求めています。
仕切り役、サポート役、盛り上げ役、調整役など、自分の持ち味を生かして発言してください。
発言しなければ評価ゼロです。
発言の頻度はチェックされるので、積極的に発言しましょう。
ただし「俺が俺が」と出しゃばってもNG。人の意見を全面否定してもNG。
議論をうまく進めるために、全員で力を合わせましょう。
グループ内の誰かを蹴落とそうと競争するのではなく、「全員で合格しよう」という気持ちが大切です。

GDの進め方の注意点
1.先に役割分担を決める
2.司会役は得意な人がやる
3.自分の持ち味を生かす
4.発言ゼロも発言しすぎもNG
5.「全員で合格」の気持ちで協力

最後に……。
面接は、企業とあなたの相性を見る「お見合い」です。
あなたが一方的に好きになってがむしゃらに頑張っても、振られるときは振られます。
何社も振られまくって落ち込むこともあるでしょう。
逆に、第一印象はイマイチだったのに会って話したら結構よかった、という相手もいます。
せっかくの機会なので、いろんな企業との出会いを楽しんでください。

面接で落ちても、あなたの「人格」が否定されたわけではありません。
最終的に大切なのは企業とあなたの「相性」。
面接の場では、自分の持ち味を出し切って相手のことも知って、本気で話してきてください。
面接で苦労した経験は、社会人になっても必ず役に立つはずです。